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第9便 宮城県南三陸町へのボランティアスタッフ派遣

復興
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内 容
現地調査
理容サービス
朝食炊き出し 80食
メニュー:いなり寿司、炭火焼きたけのこ、鯛焼き、ミネストローネスープ、くだもの
昼食炊き出し 300食
メニュー:いなり寿司、お好み焼き、鯛焼き、炭火焼きたけのこ、ミネストローネスープ、生野菜サラダ、くだもの

受入れ
南三陸町・仙台とどけ隊

<参加者>14名
現地参加
湯澤大地・兵藤忠洋・菅尾成彦
石原成昭・野井俊孝・大室尊敬・鞍田哲士・竹脇大・服部全志・藤井孝彦・田中恵美・崎山芙美乃・松橋汐樹・石井美紀
*現地への参加者は、有志の個人や、鎌倉法人会女性部、鎌倉商工会議所青年部、鎌倉法人会青年部、てらこやなどの組織で
繋がった個人です。この他事前準備、事後の片付けなどにご参加いただいた多くの個人がいらっしゃいます。
*食材、備品、会場、車輌を無償で提供していただき、炊き出しを支援いただいた多くの参加者がいらっしゃいます。

<炊き出し準備>

<事前準備>
はたして素人に鯛焼きが焼けるのか?

事前に鎌倉土建に集まり、鯛焼き練習を実施。
回を重ねる毎に見た目も良く、美味しい鯛焼きが焼けるようになりました。
4月26日午前
たけのこ調達隊:建長寺様の裏山でたけのこ掘りをさせていただきました。堀りたてのたけのこは建長寺の厨房に直行。
鯛焼き準備隊: 現地での焼き数に限界があるため、前日から鯛焼きを準備。焼けた鯛焼きはアルミホイルで包装。
食材・備品調達隊:金井市場で食材とカップなどの備品を調達。大船仲通商店街では野菜・くだものを提供いただきました。
4月26日午後
建長寺様の厨房をお借りして、今回も鎌倉法人会女性部のみなさまの協力・指導のもと、炊き出し準備を行ないました。
いなり寿司は、揚げの油抜きから始めて900個完成!商工会議所青年部の男性も詰め作業をしてくださいました。
お米を研いだ水でたけのこのあく抜き。冷ました後は皮をむいて、焼きやすいように切り分けてからパック詰め。
ミネストローネは、沢山の野菜をひたすら刻む、刻む。炒めて、煮込んで寸胴4つ分が完成!
お好み焼き用のキャベツや、生野菜サラダ用のキュウリも刻む、刻む!
早稲田の学生さんや、参加者の会社スタッフ、ご家族も巻き込んで、包丁の音と湯気と活気が溢れました。
備品・機材調達隊は、業務の合間を縫いつつも、テントや、お好み焼き用の鉄板、調理器具などをお借りしてきました。

<出発・移動>

午後11時、今回も大船の兵藤商事から宮城県南三陸町に向けて出発。
気になるお天気は、週間予報で晴でしたが前回同様の雨に。どの程度の人が集まってくれるのか心配。
炊き出し追加要請もあり、避難所の朝食が追加に。
出発時刻が遅くなったり、提供する紙皿などの絶対数の不足が判明し、4台編成の一行は、無線で対策会議をしながら移動しました。
高速道路は、あらかじめ鎌倉市に申請していた「災害派遣等従事車両証明書」のおかげで、高速料金は免除でした。
移動は、緯度と共に季節を遡ります。鎌倉では散ってしまった桜が満開です。菜の花やレンギョウ、木蓮も一緒に咲いていました。

<朝食 炊き出し>

6時過ぎには、前回(第4便)の炊き出し会場に到着。やはり小雨。
現地のボランティアの方に挨拶。朝食を炊き出す拠点など、ヒアリング。
前回被災直後から炊き出しをしていた団体から別の団体になっていました。

6時30分頃、朝食を提供する避難所、なたり保育園に到着。
自衛隊も駐在している様子で、我々の動きを見守りつつ、車輌・荷物の見守りもしてくれている感じ。
園庭にテントを設置。
炊き出し準備を進める向こうに、被災者のみなさんも起き始め、顔を洗いに出てくる人たちも。
炭を熾して、たけのこを焼き、鯛焼きを暖める。
ミネストローネも温めながら、加水しショートパスタを加えて最後の仕上げ。
いなり寿司と、カットした柑橘系のくだものも提供しました。。

朝食を提供しているときに、理髪サービスもさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

<昼食 炊き出し>

場所は、歌津町名足小入口近くにある、ファミリーマート。
一度訪れた現場なので、二度目の参加者は勝手もわかっており準備作業は順調。
初顔合わせの参加者も多かったのですが、それぞれが自分の仕事を見つけ、黙々と準備をしました。
小雨も上がって、昼食をご提供する頃には傘も不要なくらいになりました。

お好み焼きは、本場大阪から粉と焼き手が参加したこともあり、大好評。
1時間も待っていただいた方や、食材が無くなりお断りした人もいました。
たけのこの炭火焼きは、鎌倉建長寺の裏山産との紹介が提供する際の話題になりました。
春を告げる食材としてもたいへん喜ばれました。もちろん、産地の場所柄、御利益も期待されたのではないでしょうか。
鯛焼きは現地でも焼きながら、あらかじめ用意したものも暖めて提供。
やはり甘いものは喜ばれました。
いなり寿司はもちろん、すし飯のおむすびまでも次々と無くなり、保存もできる味の付いたご飯は喜んでいただけたようです。
サラダやくだものは、カップに用意した分量が早々に無くなり、ビニール袋に入れてまとめて持ち帰っていただいたりもしました。
ミネストローネは具の多さが喜ばれました。また前回から学び、器で用意するよりも鍋での持ち帰りの重点をおきました。
いらっしゃった方に鍋の持参を呼びかけ、鍋を持ってもう一度来てもらい、たっぷり持ち帰っていただきました。

前回よりも提供量も増やしたこともあり、あっという間になくなることはありませんでした。
お好み焼きの焼き上がりをお待ちいただく間、暖かい焼き物やミネストローネスープを召し上がっていただいたり、参加者とお話し戴いたりしながら過ごしていだだきました。
お子さんたちは、大学生のお姉さんたちに遊んでもらって、ちょっと照れくさそうでした。

 

 

 

<その他>

南三陸町最大の避難所ベイサイドアリーナにあるボランティアセンターで、ボランティアの需要状況を確認。
ここには役場や自衛隊の拠点もあり、体育館の扉には関東地区への被災者受け入れ案内など様々な張り紙がありました。

参加者に二人のご住職がいらっしゃったので、町役場のある志津川湾に望む南町の防潮堤近くから、町に向かって、ご祈祷していただきました。
宗派は違いますがそれぞれのお経を上げていただく間、参加者一同も合掌しご冥福をお祈りさせていただきました。

ここで、湯澤代表は第10便に参加するためお迎えスタッフの元に。
我々第9便は、菅尾帰り隊長の先導で帰路につきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<終わりに>

4便に続く2回目の炊き出し。
再訪した南三陸町は、津波の爪痕も痛々しく、いまだ多くの瓦礫が残っていました。
しかし、確実に復旧は進められており、水道はまだ出ませんが、車があれば近隣で買い物も可能な状態です。
炊き出し支援をしてきましたが、「このまま、用意した食事を提供することが最適なのか?」といった疑問も残りました。
第4便で我々が考えたとおり、細く長い支援を続けると共に、現地の状況に合わせた自立のための支援方法を模索しなければなりません。今回もご協力を頂いた建長寺様、高徳院様をはじめ、参加者・関係者を通じて多くの方にご支援いただきました。
この場をお借りして、みなさまにお礼を申し上げ、第9便の炊き出し報告とさせていただきます。