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第13便 釜石市長、北上市長との面会~行政と行政、行政とNPO・ボランティアを繋ぐ

復興
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<行政と行政、行政とNPO・ボランティアを繋ぐ>

【概要】
日時:2011年5月13日
場所:岩手県釜石市・北上市
内容:行政と行政、行政とNPO、ボランティアを結ぶための打ち合わせ
北上市長面談・釜石市長面談・釜石市ボランティアセンター担当者との面談・大船渡市の視察
お世話になった方:高橋敏彦様(北上市長)・野田武則様(釜石市長)
社団法人北上青年会議所・社団法人釜石青年会議所・釜石ボランティアセンター
メンバー:松尾崇・湯澤大地・上江洲慎

第13便では、今後の継続的支援体制の構築に向け、現地の行政と打ち合わせを行ないました。
岩手県沿岸部の釜石市では、現在一日に百数十人のボランティアが入っていますが、未だ人手は足りておらず、多くのボランティアの参加を欲しています。一方、鎌倉市内には、ボランティアに行きたいという市民は多数存在しますが、現地とのパイプや情報が不足しているために、手をこまねいています。そんな状況を改善すべく、松尾崇鎌倉市長が、公務ではなく一市民として現地に足を運び、地元の市長と面会を行い、今後の関係づくりについて意見交換を行いました。我々、全国てらこやネットワークは、これまでの支援活動を通して関係を築いてきた(社)北上青年会議所、(社)釜石青年会議所と連携をとり、両自治体の橋渡しをする役割を担いました。

高橋敏彦北上市長との意見交換(北上市内にて)

<北上市長との面会>
社団法人北上青年会議所の設営により、高橋敏彦北上市長と松尾崇鎌倉市長の意見交換の場が持たれたました。会談の中では、松尾氏が鎌倉市における被災地支援プランの説明を行ないました。高橋氏からは、岩手県の内陸部に位置する北上市として沿岸部の地域をどのようにサポートしているのか、報告がありました。両者とも、当該自治体として出来る限りの支援をしていく姿勢を表明していましたが、それと同時に、行政よりも迅速かつ細かい所に手の届く、NPOなどの民間団体との連携が効果的かつ大切であるという見解で一致しました。

<釜石市長との面会>

釜石市の野田武則市長と松尾崇鎌倉市長との面会が(社)釜石青年会議所の柏館理事長の設営によってとり行われました。野田氏は、遠くから訪れた松尾氏に感謝の意を伝え、未だ復旧作業が終わらない状況、避難生活者の大変な状況、行政職員、ボランティアの手が足りていない状況を語りました。松尾氏は、鎌倉市として被災地支援を行う準備をしていることを伝えました。釜石市としては、行政関係者の援助はありがたいことであると応え、全国市長会を通じて、鎌倉市に正式に支援要請を行なうことが合意されました。

釜石市の災害対策本部の卓上の写真

野田武則釜石市長他、現地の仲間と共に

<釜石災害支援ボランティアセンターでの学び>

釜石ボランティアセンター菊地係長より、多くのお話を頂きました。「震災前受けた研修をどのよう活かせたのか」「どのようにボラセンを立ち上げたのか」「ボランティアを受け入れる上で気をつけていることは何か」「今後にむけて必要なことは何か」「ボラセンの体制の作り方によって、その後の作業の進展が全く異なってくること」等々、実に多くのことを学ばせて頂きました。
また、ボラセンの事務所内を見学すると、実に多くの工夫の後を発見することができます。「こうやって、もれのないように避難所をカバーしているんだな」「新旧の情報がごっちゃにならないようにこんなことをしているんだな」「一目で、情報が一覧、共有できるようにしているんだな」「ボランティアに対してこういう心配りをしているんだな」等々、数えあげればきりがないくらいでした。
これらのお話や、工夫は、日々の仕事の中で、試行錯誤をくり返すプロセスの軌跡でありました。自分たちの地域でこのような事態が起きてしまった時、釜石ボラセンのように、しっかりとした対応が取れるよう、日頃から備える必要があると感じました。
そしてそのためには、市民や住民団体、NPO等が同じ目的のために協働関係を築くことが不可欠であり、それがまちづくりに繋がるのだ、ということをあらためて実感させられました。
被災地支援は、被災地の復興だけではなく、自らの地域の防災、まちづくりを行なっていく上で、とても有効である、と感じました。
そういった意味で、釜石市と鎌倉市は被災地と支援者という関係ではなく、お互いに学びあう「互恵的関係」になりうる、と思いまし。今回の面談が、そのような関係の構築の大切な一歩目となることを願ってやみません。

外部から来た人にも分かるように組織図を掲示

「いつ」「どこ」の情報か分かるような工夫

付箋を活用し、更新情報をアップする

記入の注意事項もしっかりと記載

<大船渡市を視察>

最後に、大船渡市を視察しました。被害状況の壮絶さは去ることながら、まだ復旧の手が届いていない様子が気になりました。地名の縁もあるので(鎌倉市には「大船」がある)、今後、何かしらの支援策を考えていきたいと思います。(オオフナとオオフナト)

防波堤に乗り上げたまま手付かずの状態が…

分かってはいたのだけれど…

<最後に…>

今回の13便は、初めて新幹線を使った日帰りの弾丸ツアー(になるはず)でした。往路は、早朝の新幹線で予定通り行くことができましたが、復路は新幹線(東京行きの最終)に乗り遅れるというハプニングにみまわれてしまいました。釜石市長、ボラセンでの面会後、今後の支援策を考えるために大船渡市へ向かったのはいいものの、北上までの帰路で予想外の渋滞に巻き込まれたのが原因でした。
松尾・湯澤・上江洲の三者とも、翌14日早朝には(公社)鎌倉青年会議所の主催する「慈善茶会」へ参加する予定が入っており、何とかそれに間に合うように、移動の車内で、携帯とノートPCを駆使し、またあらゆる仲間のネットワークを辿りながら、次善の策を模索しました。
結果的に、郡山まで新幹線で南下し、そこから出発する夜行バスに予約なしで飛び乗ることで、午前6時に大船駅に到着することができました。そしてそのまま帰宅することなく、慈善茶会の会場である鎌倉大仏殿高徳院に入りました。
「慈善茶会」の回廊に「てらこや」ブースを出店し、東日本大震災の復興支援の活動紹介と募金活動をてらこやの子どもたちと一緒にさせて頂きました。
子どもたちの頑張りと多くの市民のご協力のお陰で、6万円弱のご寄付を頂くことができました。頂いた皆様の厚志は、被災した子どもたちの心のケアを行なう活動資金として、大切に使わせていただきます。
そんなこんなで、約33時間に渡る長旅となってしまいましたが、上に報告した通り、充実した活動を行なうことができたと思います。ご支援、ご協力頂いたすべての方に御礼申し上げます。

文責:上江洲 慎(専務理事)

これまでの活動のまとめをディスプレイ

地元のボランティア団体と「てらこや」の子どもが一緒に

<参加者の感想 (松尾崇鎌倉市長)>
被災後、岩手県に行ったのは初めてでしたが、てらこやネットワークの皆さまのお陰さまで、釜石市長と面談をする機会をいただき、被災後から、現在まで、現地の様子をお伺いする貴重な機会を得ることができました。
お話の中に出た「海が見えない場所では、海が近い(津波がくる)ということをまったく認識していない人が多かった」という指摘は、鎌倉市にも同様にあてはまるものでした。
そして釜石市長のリーダーシップにより、街中の復興も進んでおり、まだ5千人以上いる避難所の方々に対する仮設住宅への移行も、5月中には目処をつけたいとのことや、「新たなまちづくりに向け懇談会開催」として、5月12日から18日まで連日、避難所や集会施設で今後の再生のあり方等について、住民の方々との対話をする取り組みを始めていたことなど、その対応の早さは市民に安心を与えるのではないかと思いました。

またボランティアセンターがとても活発に活動をしていました。最初は手探りだったようですが、人選を間違えずに体制を整えていくことによって、現在の素晴らしい形になったとのことで、社会福祉協議会の重要性を改めて認識をした次第です。

今回の13便に同行させていただき、多くのことを学ばせていただきました。

今後は、鎌倉からのボランティアバスや職員の派遣など、鎌倉市としてのできることを取り組んでいく所存です。