第37便 『こどもひろばinふくしま』への学生ボランティア派遣
復興概要
日時:2011年9月3日~4日
場所:福島県柳津町・柳津森林公園
タイトル:こどもひろば~はらっぱ編~inふくしま
内容:日頃外で遊べない福島の子どもたちを対象としたキャンプ
派遣スタッフ:大学生2名、スタッフ1名
主催:公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
特定非営利活動法人寺子屋方丈舎
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レポート
今回、福島県会津市内のキャンプ場で、普段放射能の影響で、外で精一杯遊べていない小学生と一緒に、360°自然に囲まれながら、二日足らずを過ごしてきました。
今回、子供達がキャンプの中で巡り会った、自然体験と初体験の数々。
・木がボウボウに生えた林の中で木をかき分けながら進んだ薮漕ぎ。
・森の中での木登り、昆虫採集。
・大人達と無我夢中になって水遊び。
・数えきれない程の肩車・お姫様ダッコ笑
・マッチ棒一本から大きな火を作った火付け、そして飯盒炊爨。
・危ないスズメバチとの森の中での共存。
・夜中のキャンプファイアー。
子供達は、普段外で遊べていないことを全く感じさせませんでした。
いつも外で遊び回っているかのように外で走り回り、木に登り、昆虫をさがし、アスレチックではしゃぎ、水遊びではずぶぬれになって、僕がヘトヘトでくたばるまで、肩車・お姫様ダッコをせがんできました笑
「もっとこれをしてあげれば良かった。」とか、そういう後悔はありません。
しかし、「この子達とバイバイしたら、この子達は帰って以後、こんなにはしゃぎまくることなんてできないだろうなぁ。」と思うと本当にかわいそうに思えました。
子供の頃に、友達と一緒に外で遊ぶ経験はかけがえの無いものだと思います。そこで友達とふざけ合ったり、けんかしたり、何かを見つけたり、体を動かしてストレスを発散したり。そんなかけがえのない経験を、帰ったら出来ないだなんてあまりにかわいそうだと思いました。
二日間、これでもかという程、僕に肩車を強要し、ヘトヘトにさせたあの子が、最後には、「放射能測定器」を首から下げて帰っていきました。
胸が締め付けられるような思いでした。
あんなに輝いた笑顔が戻ったら見られないのかな・・・なんて思うと。
実際、向こうで俺がしてあげられたことは子供と精一杯、一緒に楽しく遊び、キャンプすることでした。
子供達が、心の底にどんな痛みを抱えていて、それをどうしたら癒してあげられるだろうか。考えてみましたが、複雑で、なかなか分かりませんでした。
僕に唯一出来たのは、精一杯、子供達と一緒に、その瞬間を楽しみ、そして安全を見守ることでした。
「復興支援に来ていて、こんなに楽しんでいていいのだろうか。かわいそうな状況におかれている子供と遊んでいるのだから、素直に楽しんじゃ行けないんじゃないか。」と考える瞬間もありましたが、今振り返ると、あれで良かったんじゃないかと思っています。
一番大事なのは、子供達をかわいそうに思うことじゃなくて、その子達のために、何か行動を起こすことなんじゃないかと思いました。
このような機会に参加させていただいて、感謝しています。ありがとうございました。
東京大学1年 清水宏師