第35便 『夢のつばさプロジェクト』への協力
復興「夢のつばさプロジェクト」とは?
2011年3月11日に、三陸沖を震源地としたマグニチュード9.0の巨大地震が発生し、太平洋沿岸を中心に巨大な津波を誘発して、多くの方々の貴重な生命を奪いました。未曾有の大災害の犠牲者となられた方々に、深く哀悼の意を捧げます。そして、地震・津波の被害を受けた皆さまに、心からお見舞い申し上げます。
私たちは、被災された方々の心の痛みを少しでも少なくするためにお手伝いできることはないかと考えてきました。そして、保護者を亡くされた子どもたちが一緒に楽しい時を過ごす場を定期的に設けて、その成長を見守る活動をしていこうと考えました。夏や冬の長期休みに宿泊型のキャンプを開催し、そこに集う子どもたちが、スポーツやレクリエーション、コンサート、工場見学などのさまざまな活動を共有し、経験する中で、自らを育て、仲間を作り、そしてこの活動を未来に繋ぐ大人に成長して欲しいと願っています。
今回の活動には、学生や企業ボランティア、NPOグループ、アスリートグループ、演奏家グループ、カウンセラー、医療関係者等が参加し、現在、以下の様な支援体制が構築されて居り、さらに支援の輪が広がりつつあります。私たちはこの活動を「夢のつばさプロジェクト」名付け、子どもたちの夢の実現のために、継続した活動を実施します。
子どもたちの幸せのために、皆様のご支援を心からお願い申し上げます。
【運営組織】
◆NPO法人お茶の水学術事業会
◆NPO法人幼児教育研究機構
◆NPO法人遺伝カウンセリング・ジャパン
◆NPO法人ウェアラブル環境情報ネット推進機構
◆NPO法人全国てらこやネットワーク
【学生ボランティチーム】
◆お茶の水女子大学(連絡・調整)
東京大学・早稲田大学・明治学院大学・武蔵野大学他
【特別協賛】
◆株式会社ブリヂストン
◆株式会社冨山房インターナショナル
<夢のつばさプロジェクト事務局>
設立事務局:NPO法人お茶の水学術事業会内
Tel:03-5978-5362 080-1130-4567
Fax:03-5978-5362
E-mail:tsubasa@npo-ochanomizu.org
■企画担当 室伏きみ子 (お茶の水女子大学大学院教授、NPO法人お茶の水学術事業会理事)
■渉外担当 奥園 淳子(NPO法人幼児教育研究開発機構理事長)
■会計担当 滝澤 公子(NPO法人カウンセリングジャパン理事)
■広報担当 廣瀬 弥生(NPO法人ウェアラブル環境情報ネット推進機構理事)
<今回の概要>
日時:2011年8月9~11日
場所:奥多摩園(ブリヂストン保養所)
内容:プレキャンプ
勉強、入江さん陸上講座、リレー、水鉄砲、BBQ、スイカ割り、宝探し、フラメンコギター鑑賞、ペットボトル演奏、つばさをください合唱、花火、アルバム作り、植樹、ブリヂストン工場見学
参加者:宮城県名取市より 子ども4名(震災遺児・孤児とその親戚、友人)参加
スタッフ:室伏きみ子・滝澤公子・奥園淳子・廣瀬弥生・湯澤大地他
大学生約30名(お茶の水女子大・東大・明治学院大・武蔵野大学他)
<1日目>
到着、ご飯、猛獣狩りに行こう
キャンプ初日、救護班による緊急時の対処法についての講座からスタート。いざという時に、AEDを使ったりできるようにみんなで勉強しました。子供たちは東北から長い距離を移動し、疲れきっているのかと思いきや、意外と元気。迎えに行った学生が子供たちと仲良く到着してからは、外で少し遊び、美味しい夕食を頂きました。夜には最初のレクリエーション班による「猛獣狩りに行こう」。みんなで自己紹介をしたり、あだ名を付け合ったりして、学生と子供たちの距離が近くなり、盛り上がりました!!
<2日目>
勉強、入江さん講座、リレー、水鉄砲、BBQ、スイカ割り、宝探し、フラメンコギター鑑賞、ペットボトル演奏、つばさをください合唱、花火、アルバム
2日目の朝は、子供も学生も早起きして勉強。さすがに眠かったですね。朝ご飯も豪華で美味しく頂きました。子供からのリクエストで納豆も用意していただき、ありがとうございます!ご飯を頂いた後は、陸上の入江選手による走り方講座。不思議な練習も体験。みんな走るのが早くなったのか、チームに別れてリレーで入江さんと対決し、勝利!!普段会う機会がない陸上選手という立場の人と会い、子供も楽しめたと思います。
それにしても外は暑い…。ということで、水鉄砲で金魚すくいのポイを破るゲームを開始!学生も子供とまじってはしゃいでびしょ濡れに。動いた後は、BBQ!焼きそばや焼きおにぎり、フランクフルト美味しかった。一息ついた後は、スイカ割り。みんな上手に割るね。きれいに真二つになったスイカをそのままかじる贅沢な食べかたで頂きました。甘くて美味しかった!!
自由時間を各々で過ごした後は、宝探し!ヒントが書かれたカードを頼りに場所を探してゴールへ。滝や噴水などを見て、ゴールではアイスを食べました。頑張ったあとのアイスは格別だったのでは。
夕飯は、またしても豪華で、美味しく頂きました。そのあとは、みんなで音楽の時間。フラメンコギターの演奏を聞いて、ペットボトルを使った簡単な演奏。ペットボトルで音を出すのはちょっと難しく、苦戦した班もありました。最後は、夢のつばさプロジェクトにちなんで、「翼をください」を合唱。振付もその場で考え、みんなでひとつになれた瞬間でした。
2日目の締めくくりは、花火。やっぱり夏といえば花火ですね。みんな盛り上がって、楽しみました。明日で最後かと思うと、ちょっとさみしさも感じる夜でした。
さて、みんなが寝静まった頃、アルバム班は黙々と子供たちへのアルバムを作成。朝までかかって作り上げた甲斐もあって、いいものが作れたと自負しています。
<3日目>
植樹、アルバム、出発、ブリヂストン見学、東北へ
朝ごはんを食べ、このキャンプのメインイベントである植樹へ。土をかけて水をやり、大きく育つように祈りました。あすなろの木の成長とともに、子供たちも大きく立派に成長してくれたらと思います。無事に植樹が終った後は、昨晩頑張って作ったアルバムを子供たちにプレゼント。よろこんでくれてよかった。そんなこんなでキャンプは終わり、いざブリヂストンの施設見学へ。学生との別れを惜しみつつ、子供と子つきの学生は出発。
タイヤの作り方、仕組み、歴史などをわかりやすく説明してくださり、大人二人分もあるような大きなタイヤには、子供もまじまじと見つめていました。イルカの人口尾びれを作っていたりと、意外なものも作っていて、子供だけでなく学生も驚いていました。
見学が終った後は、近くのレストランで昼食。子供の口にもあった美味しい料理を頂きました。
<キャンプを通して>
今回のキャンプには、カメラマンとして参加したので、あまり企画や運営には関わりませんでした。しかしその分、当日は子供たちと接する機会も増え、彼らの変化を感じることができたと思います。私たちには想像もつかない体験をした子供たちとどう接するべきか、もっと考えるべきだったのかもしれません。また、課題となるようなことも沢山ありました。けれども、子供たちが最後に「楽しかった」「また参加したい」と言ってくれたことで、このキャンプに参加して良かった、成功だったなと感じることができました。
2泊3日という長いようで短い時間を、楽しく過ごしてもらえるように学生は準備してきて、「猛獣狩りに行こう」、「水鉄砲」、「スイカ割り」、「BBQ」、「宝探し」、「合唱」、「花火」など夏らしいイベントをやることができ、実際に子供たちにも楽しんでもらえました。今回協力していただいた先生方をはじめとする大人の方々に感謝をしつつ、冬のキャンプではさらに子供たちが楽しく過ごせるように協力していきたいです。そして、夢のつばさプロジェクトが子供たちにとって、楽しい居場所になれたら良いなと思います。
明治学院大学 鴨川広輝